TEQUILA テキーラ                 Home

 

メキシコ・オリンピック (1968年)をきっかけに。 当地の地酒にすぎなかったテキーラは世界的なデビューを果たした後、爆発的に輸出量が増え続け、 ついには80年代以後 "世界の4大スピリッツ" のひとつとして不動の地位を確立しました。 16世紀にはすでに生産されていたテキーラの下積みの時代は長く、遅咲きの演歌歌手みたいです。

サボテンはテキーラの原料ではないんですね。メキシコには竜舌蘭科のアガベ(又はマッゲイ)と呼ばれるトゲのない巨大なアロエみたいな植物が 百種以上も原生しています。 100年近くの寿命を持ち、最後にたった一回だけの花を咲かせて終わる、 テキーラの歴史を暗示するかの様な不思議な植物です。

アガベ・アスール・テキラーナ (ブルー・アガベ)こそが数あるアガベの中でテキーラの原料として定められた唯一の品種です。極めて限定された条件を 要求される指定区域は温暖化のせいで目にみえて減少しつつあり、テキーラの将来は明るくありません。

(星)のマーク? これは100%ブルーアガベ使用のテキーラにマーキングしてみました。 生産基準法では49%以下の副原料(アルコール材料)の使用を許しています。 しかし、それを良しとしない生産者も少なからず居て、区別してあります。

プレミアム・テキーラの快進撃が止まりません。 テキーラの品質はここ数年飛躍的に向上し、味のレベルは他のスピリッツをしのぐ勢いです。 例えば、ポルフィディオ・アネホが得た "ワイン・エンスージャスト"誌、スピリッツ部門最高得点 98ポイントは、未だに破られていません。しかし高級化したテキーラは、メキシコ市民にとって 「今では手の届かなくなってしまった幼なじみ」のようになってしまいました。

塩とライムを添えて"ガバジート" (テキーラ専用グラス)でグイッと!・・・。"シューター"と呼ばれるこの飲み方は粗野なテキーラやメスカルをなんとかマシに 飲ませるための苦肉の策です。十分においしいアネホやレポサドを "シューター" するメキシコ人が どれ位居るのでしょうか?
  "サングリータ" と呼ばれる赤いチェイサーも同様です。とは言いつつも当店では"ガバジート" も "サングリータ" も 用意してあります。お好きな飲み方でどうぞ・・・でも "ショット・ガン" はごかんべんください。

ファイナル・ダンスは始まったばかり。
そんなお酒がテキーラです。 例えば70年代にピークを過ぎてしまったシングルモルトとは違い、権威付けも評価基準も定まっていなく、 品質、味、価格は上昇中。しかし今世紀中には激減してしまうのは確実、という特異なジャンルです。 焼酎とならび、リアルタイムでピーク体験ができる数少ないお酒なんですね。

ポペンとは"若僧"の意で、当店では熟成の浅い (2ヶ月未満)フレッシュなテキーラの区分名としました。 塩とライムが必要なワイルド(?)なシューターズから感動的な佳酒まであり、玉石混交の楽しいジャンルです。 若くて、ハーバル(植物由来の香味)な傾向が強いです。

レポサドは2ヶ月以上、1年未満、法で定められた 方法で熟成されたテキーラです。しかし法定外の独自の熟成法をあえて行い、数年物をレポサド出しする 生産者もあり、個性的な味わいを造り出しています。 全体としては、ポペンのフレッシュさとアネホの熟成感を併せもつ、バランスの良い味が特徴です。

アネホはテキーラの最高区分で、 1年以上の熟成酒です。古典的かつ洗練された職人技の物から、先端技術と新しい発想による 今までにない味のものまであり、百花繚乱のカオス・マンダラ状態です。 味わう側の感覚がそれについて行けるのか!? 超ホットで激クールな世界になっています。

シューターズ"テキーラは強くて飲みづらくて、でもなんとなく男らしい酒"というイメージ通りの、塩とライムで シューターするのに適したワイルド君達です。しかしその愛すべき粗雑さゆえ、コーラ、トニック、 ソーダなどで割って、気軽に楽しむのにも向いてますよ。

ゴールドと表記された物は、二種類に分かれます。 高級感を出すためカラメル着色した物と、樽熟成による自然なアンバー色を得たレポサドなどです。 違いは明白ですが、カラメル使用でもけっこうおいしいテキーラもあります。ラムといっしょですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ポペン JOVEN

 ピエタ・デ・ロメロ・ブランカ
\700

 "ピエタ" とは未亡人の意。女手一つで亡夫の蒸留所を守り抜き、「鉄の美女」と讃えられた カタリーナ・ロメロの残した銘柄で、150年後の今も古き良き味を伝え続けるテキーラです。 秀逸でおいしい"ボペン"のあるべきその姿には塩もライムも必要ありません。硬派な味。

 エラドゥーラ・シルバー
\800

 "ポペン"では珍しく無加酵母発酵の上、40日間の樽熟成を経て、色にも味にも厚みが加わっています。
雑味の生かし方が卓越で、若々しくシャープかつスパイシーな香りと、なめらかで程良いコクが 見事に溶け合った一枚上手の"ポペン"です。

 ツー・フィンガー・ゴールド
\600

 かつてドス・デトス(二本指)と呼ばれる男が黒ガメで造っていた評判の自家製テキーラを復活させたものです。 カラメルなどを加えない樽による豊かな風味と、自然な色付け、複雑なコクを持ち、ブランデーを思わせる 熟成感とまろやかさが印象に残る個性派です。

 ハラナ・オーセンティコ
\700

 ハラナ・ホワイトに熟成原酒を20%加え、深く親しみやすい味わいです。テキーラ特有の刺激が押さえられて ロマンティックな甘熟感と滑らかな飲み口。
テキーラに苦手感を持つ方や、酒豪ではない女性などにぜひお勧めしたい、一押しスターティング・テキーラです。
ソーダやトニックで割ってもおいしいです。


(シューターズ

 デ・バタージャ・シルバー
\600
 エルチョロ・シルバー
\600
 エルチョロ・ゴールド
\600
 ラ・チーカ・ゴールド
\600
 インパラ・オロ
\600

レポサド REPOSADO

 レボルーショナリオ・レポサド
\800

 あの超有名生産者の隠しセカンド・ブランド。本筋商品と同じ、厳しい品質基準で練り上げた、ハイコスト・パフォーマンスな 佳品です。アガベの香りを絶妙に残しつつ、やや辛口ながら優しく熟れた素直な味わい。こんな旨い酒が終売に・・・残念。

 クエルボ 1800 レポサド
\800

 創立200周年を記念して出した、おなじみのレポサドです。評価が良すぎてスタンダード・ラインナップになりました。 オーク樽で2年熟成した深にコクと厚みのある上品な味わい。華やかな香りに包まれた余韻がジーンと心に残ります。 潔ぎ良く、安定感のある旨さ。

 オレンダイン・オリータス・レポサド
\900

 3年熟成したのに、なぜかレポサド(?)。高級品狙いのメーカーが派を競う中で、街の人々のための本当においしい酒を造る、 良心的な生産者です。豊かでスパイシーなコク味とドライでフレッシュな後味が楽しい。優しくしみる佳酒です。

 エル・コンキスタドール・レポサド
\1,000

 数多くのメダルに輝く、その名の通り征服者(コンキスタドール)。その名とはうらはらに上品としか言いようのない たおやかさ。ハーブ系の上立ち香。甘みとシトラス感が共に競い合う、ビロードの様な喉ごし。独特な心地良い余韻。 うたがわしいメダルが多い中、この受賞歴はダテではありません。

 ポルフィディオ・レポサド
\1,200

 前途レボルーショナリオにて登場した本筋商品がこれです。原材料の使用部位とその処理の方法だけの違いなのに 明確に異なる表情を持っています。やわらかい刺激とほのかな樽香が絶妙にくすぐる、スパルタンで華やかな味わいです。

 同じポルフィディオの庭に咲く、可憐なスミレと匂い立つユリ。それぞれに心引かれる魅力があります。華やかな大輪のバラは 後にアネホの項にて登場します。


アネホ ANEJO

 アハ・トロ・アネホ
\1,000

 しっかりとした骨太な感じが身上の古典的手法による頑固な味。サラッとした甘みに滑らかな舌触りと長い余韻。 樽香と植物香が絶妙にバランスした芳香にキュンときます。反工業的でピュア・ハンドメイドな逸品です。

 エル・テソロ・アネホ
\1,200

 フレッシュでなまめかしいテキーラらしい香りとはうらはらに意外なほどの熟成感を供った繊細かつ暖かみのある旨さ。 テキーラが苦手な人にも、飲みなれた人にも新しい扉をひらいてくれそうな感じです。安心感と説得力のあるやさしい味。

 ソルディオス・アネホ
\1,300

 いきなりスパイシーな切れたパンチで入ってきますが、徐々にまろやかでやさしい甘みと旨さが広がり、ゆったりと 包み込んでしまいます。ツンデレ(?)な変化が楽しくてくせになる感じ。個性的でストーリー性に満ちたテキーラです。

 コラレッホ・アネホ
                    (シリアルNo. B-087697)
\1,500

 最も古い、1775年創業の生産者が、伝統と織練の果てに造り上げた、「抽象絵画的」とも言われる芸術品。
メキシコでも日本でもめったにお目にかかれない超レアな1本。(なぜここに?!) メキシコのテキーラ通が、密かに 愛でる、流行に背を向けた裏王道的な味です。

 ポルフィディオ・アネホ
                      (シリアルNo. 18968)
\1,600

 問答無用の人気テキーラ。最もおいしいお酒のひとつで、ロバート・デ・ニーロの愛飲酒として知られています。 爽やかでスムーズなウッディな長い余韻。完全にバランスのとれた、ある方向性での頂点です。 なんと、シングル・バレル!!

 パトロン・アネホ
                   (シリアルNo. 1343343CX)
\1,600

 こちらは前途のアネホとは逆で、ブレンド魔術のスーパー・スター。とてつもない労力と時間と技術。 そして理想の結晶ともいえるプレミアム・テキーラの代表。 ハチミツのような濃厚な香りと豊潤な味わいはまるで白昼夢のよう・・・。

 エル・テソロ・パラディソ
                      (シリアルNo. C04676)
\1,600

 1998年に3万本だけボトリングされた限定品。絶品の名をほしいままにしている名酒です。 はじめの2年をバーボン古樽、次の2年をコニャック古樽、あと1年をプレーン・オーク樽と、 5年越しの挑戦的な熟成法に見事勝利したテキーラ界の奇跡です。ひと口ふくめば、そこには楽園(パラディソ)が・・・。