島 酒 

 ・四方を海に囲まれた海洋国・日本には少なからずの島々があります。それぞれの酒文化は独自性が強く、その異差感は世界的に見ても突出しています。日本ならではの独特な麹文化の賜物でしょうか?大陸から伝わった麹菌が風土に沿った発展を遂げて、高い柔軟性を得た後に、各地で色とりどりの花を咲かせ続けています。とりわけ島においては、その独自性が変化しづらかったと容易に想像されます。さて、このページでは、当店に用意してございます我が国の代表的な島酒、泡盛黒糖焼酎伊豆焼酎の紹介をさせていただきます。同時に、他のページとは重複しますが、屋久島、種子島、長島、甑島、天草島、対島、壱岐島、佐渡島などの百花繚乱と言っても過言ではない魅力的な島酒達もご覧ください。

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琉 球 泡 盛  (黒米麹・表記のない物は30度です )

・政治・地理的に特殊な条件を長く強いられた沖縄においては伝統的醸造法が長く守られ、今でもほとんどの泡盛は輸入されたインディカ米を使い、全黒麹の一次仕込みだけの蒸留で造られます。この初源的な手法こそが、他の米焼酎とは異なった強烈な印象や、心の奥底(DNA?)をさすられる様な回帰的味わいの源になっている様な気がします。 詳しくは全麹の項をご覧ください。

<歴史> 600年ほどの昔に、シャム(タイ)のアユタヤ王国(1351〜1767年)から琉球國(1429〜1879年)へ伝わったと言う、ラオロン酒なる蒸留酒が泡盛のルーツといわれていて、南蛮酒として重要な交易取得品でした。タイ米をクモノスカビで発酵jした蒸留酒と推測されます。記録上では、1462年の『朝鮮王朝実録』に「那覇港内の城に酒庫があり、清、濁の酒及び一年、二年、三年寝かせた酒が貯蔵されていた」とあり、1477年、難破した朝鮮のミカン運搬船の記録『季朝実録』では、琉球の酒は「味は朝鮮の焼酒に似て数杯飲むだけで大酔するほど強いものであった」と記述されていますが、琉球産かどうかは不明です(※)1515年に琉球王朝からの幕府献上品に(渡来でない)琉球酒一甕が含まれていたとあり、1534年には酒市場への流通がはじまりました(*)。「泡盛」という名称が使われ始めたのは1671年からで、クモノスカビから黒麹に変わったのはこの頃では?と推測する人もいます。

・琉球國の食生活は中国からの影響が本土以上に大きく、伝統的琉球菓子の「ちんすこう」などで伺える様に粉状の穀物が多く使われていた様で、タイから伝わった(生の穀物粉好きの)クモノスカビを繁殖させるのに十分な条件が整っていたと思われます。

(※)記録によると、1470〜80年くらいに蒸留酒の輸入量が激減しており、おそらくこの頃から島内での醸造法が確立し生産が本格化したのでは?との推測の根拠となっています。そして、下項<黒麹菌の由来>の推測が導く様に、比較的早い時期から黒麹が使われていた可能性はかなり高いと思います。そう考えると西洋での蒸留酒の確立は意外に遅く、ウイスキーが今の形(樽貯蔵による熟成)になったのが18世紀以降で、それ以前は透明で荒々しい別の飲物でした。フランスでワインの蒸留が一般化するのは17〜8世紀に入ってからで、それ以前は主に薬として使われていた様です。ブランデーとしての形が確立したのは、樽貯蔵が始まった19世紀からです。泡盛の歴史は世界的に見ても割りと古いんですね。

(*)天文3年(1534年)には南蛮酒として今日でいう泡盛の“清烈而芳”が京都の酒市場に入っていたそうですが、おそらく超富裕層向きと思われ、当時の記録からは、かなりの貴重品だった様子がうかがえます。

“モン・シャム”は、ジャスミン米を使ったタイの米焼酎(ラオ・カオ)です。クモノスカビで発酵させており、上記のラオロン酒の流れをダイレクトに継承していると思われ、伝来当時の味わいを想像可能なナイス・アイテムです。泡盛に似た(というよりは、タイ焼酎の方が本家?)米を蒸した様な香りで、どこか遠くへスリップさせてくれますよ。さしずめ、泡盛の父方の末のすごく若い叔父さん、といった役どころでしょうか?ラオが酒、カオが白とか米の意味です。泡盛好きな方は要チェックです。お試し下さい。こちらへどうぞ

“南蛮古酒”!なる銘柄名の、タイ産米焼酎があります。日本を意識し(ラベルが漢字だし)、タイ側から泡盛のルーツを提言しており、タイのもち米をクモノスカビで発酵させて造られています。古のラオロン酒を再現しているとのことで、少数民族モン族のオバアチャンから3年かけて造り方を教わったそうですよ。現地での高級酒としての焼酎ブームを反映して、日本人実業家が実現しましたが、なぜかタイの免税店でしか買えません。う〜ん、飲んでみたいっす。

<黒麹菌はどこから?> クエン酸を生成しない黄麹で造られていた芋焼酎の醸造は腐造との戦いでした。その苦難を救った黒麹が沖縄の泡盛由来なのは、よく知られています。ではその黒麹菌はどこから来たのでしょうか?定説は無い様ですが、微生物的変異要素の少ない島(沖縄本島)に自然発生した固有菌だ、という可能性はあるのでしょうか?膨大な種類の天然微生物が存在します。それらに、接種、選択、培養、応用の過程を幾度も試行して得られる実用菌が当時の知識・技術で短期間に得られるとは考えにくい気がします。日本の黄麹菌(アスペルギルス・ オリゼー)も長年の洗練の末に今の姿があることを考えても、アスペルギルス・ アワモリ菌が沖縄の在来固有菌であるという説には疑問が残ります。 

・今も昔も、中国では雲南茶(プアール茶)などを発酵させるのに黒麹は普通に使われていて、その歴史は1500年?とも言われます。微生物の扱いに優れ、前世紀より多種の麹で酒を造り続けできた中国から、茶葉や酒類などと共に伝来した黒麹菌が、定着して環境の変化などで変異し、ある時期から偶然に活用されたと考えるのも自然な経緯かと思います。中国・福建省あたりから伝わった酒用黒麹菌の変異種の可能性もあるようです(※)

(※)烏衣紅曲ういこうきょくと呼ばれる麹は、ラオロン酒渡来の100年以上も前から琉球国と中国との人的交流の窓口だった福建省周辺で、昔から酒造りに使われていました。紅麹菌,黒麹菌、酵母,の混合培養麹 で、今の中国では極めて珍しい(★)、蒸した米に繁殖させた南酒系のバラ麹です(日本の麹と似た造り方ですね!)。そして注目すべきは、1960年代に浙江省で生産されていた烏衣紅曲から分離,選択された黒麹菌が,中国科学院微生物研究所において Aspergills awamori と同定され,中国菌種保蔵委員会に保存されているという事実です。さらに平成7年、日本の研究者によりAspergillus saitoiが分離・培養され、日本のA,saitoiに比べて2倍以上もの酵素活性力を示したと報告されました(参照)。 と、言うわけで、個人的には「ってゆうか、黒麹は中国から渡来してたんだもん!」が最有力説として現実味を帯びて来てる感じですね。

・Aspergills awamori とAspergillus saitoiの二種が泡盛に使用される主な黒麹菌です。

(★)発酵に使われるカビ菌と麹形態の地域分布傾向を簡単にまとめると、中国、東南アジア諸国は、Rhizopus(クモノスカビ),Mucor(ケカビ)などを、粉状の生の穀物(小麦粉、コーリャン粉など)に繁殖させ固めた餅麹がほとんどを占めます。ほぼ日本だけがAspergillus(麹カビ)を、粒状の蒸した穀物(米、麦など)に繁殖させたバラ麹、といった大きな違いがあり、日本の麹文化は特殊と言えます。

・穀物を加熱(蒸す)すると蛋白質の一部が変性し、蛋白質分解力の弱いクモノスカビは増殖しにくくなりますが、蛋白質分解力の強い麹カビは逆に繁殖しやすくなります。又、 収穫したての麦穂や稲穂からカビを分離すると、麦にはクモノスカビが、稲には 麹カビ(稲麹)が大量に付着しているそうです。この二種類の微生物は同じ様な働き(糖化)をしますが、まったく異なる特性・必要環境を持ちます。日本が他のアジアの地域と異なる麹文化を持つのは、うるち米による稲作中心の農耕環境と粒食中心の食生活によるものと思われます。

・長い歴史、広い面積の中国ですから、気候・風土・民族・文化は多岐多様にわたります。これに伴い、稲作・麦作・粒食・粉食といった様々な食生活と微生物環境が入り乱れて混在していました。紀元前においては、酒造りにも麹カビを含む、多くの微生物が試用・活用されていたと思われ、小麦粉から麹を作る酒を北酒、米から麹を作るのを南酒と呼んでいたそうです。後の北方漢民族の台頭で北酒が圧倒的主流になり、南酒は中国南方の少数民族の間で僅かながら継承されるに過ぎません。

<黒麹菌はいつから?> そもそも15世紀頃に造られたであろう最初期の琉球焼酒も、シャム経由の造り方だとしたら、当初はクモノスカビなどで発酵させていたと考えるのが自然です。そして偶然か人為的に黒麹が混入し、そのまま風土に適した方法として琉球國に定着したのではないでしょうか。では、いつの頃から黒麹モロミになったのでしょうか?もちろん定説はありません。

・クモノスカビでのモロミ法が本土に伝わり活用された可能性はあるのでしょうか?伝わった後の南九州での普及の早さ(約50年間)から、日本人の酒造りに縁の無かったであろう異質な微生物を、気候・風土の異なる本土で、この様な短期間に使いこなせるとは考えづらいと思います。となると下記の二つが考えられます。

(1・蒸留法と黒麹がペアで上陸) クモノスカビが琉球國の気候・風土・環境に適したのかどうかは記録が戦火で焼失して残されていないので不明です。もし「ってゆうか、黒麹は中国から渡来してたんだもん!」を前提としていいなら、すでに洗練され使用可能な黒麹がすでに他の食品などで利用されており、これを使ったモロミが実用化されたのが1480年前後(輸入が激減した時期)だったのかも知れません。そして黒麹をつかった蒸留法が本土に伝わり、徐々に使い慣れた黄麹に移行していったのでしょうか?腐造し易いサツマ芋が伝来する前なら、十分あり得ますね。こちらが「妄想的黒麹菌超早期活用説」です。

(2・蒸留法のみが上陸) 蒸留法のみの応用だった可能性も大きいです。最先端技術を琉球國が簡単に公開するはずもなく、目で見る機会があり得る蒸留作業の様相見聞だけを元に、本土で蒸留装置が試行再現されたのかもしれません。すでにある各種の醸造酒(清酒など)をモロミとして蒸留したのなら伝播速度の早さは当然です(ハード面だけですから)。クモノスカビも黒麹も要りませんし、芋焼酎が明治期まで黄麹だったのも納得です。しかも、特殊なモロミの作り方(全麹仕込み)が沖縄だけで継承されている事すら説明が付いてしまいますよ。う〜ん、困りましたね。こちらの方が正しいとすると「妄想的黒麹菌超早期活用説」はイマイチって事で×です。(1)の方が好みだから、思いつかなきゃ良かったなぁ。(泡盛での黒麹使用はいつから?が謎のままになっちゃって、つまんないし・・)

<1660年代?> 1671年将軍家綱のときから献上酒名が「泡盛酒」に変わりました。当時の記録を見ると、それ以前は「焼酎」とか「焼酒」と記されていました。特定献上品の名称変更が異例の事なのは想像がつきます。「琉球國ではこの時期以前にクモノスカビから黒麹へ変わり、酒質の変更にともない別品として献上したのではないか?」との推察があり、割と納得できる話だと思いませんか?

御注意 <黒麹菌はどこから?>及び<黒麹菌はいつから?>の2項は、様々な資料をチラ見して、私個人の妄想とと好奇心と(多少は)真面目な気持ちで組み立てたキメラの様な仮説もどきに過ぎません。各々のパーツは大丈夫ですが組み立て方は全然ヤバイです。でも、ひょっとしたら正解かもしれない感じも、少しだけ醸し出して見ました。まるでトンデモ本に出てくる疑似科学者の様で、嬉し恥ずかしくコテンパンですか?身勝手な学者さんゴッコ(研究者の方々、ゴメンなさい)にお付き合いをいただき、ありがとうございます。ここだけの話にしておいて下さい。

<泡盛用麹カビの種類>・泡盛に用いられる黒麹菌類は、 Aspergillus awamori , Aspergillus saitoi 、Aspergillus usami の3種が知られていましたが、1974年の沖縄での菌相調査では、泡盛黒麹菌の56%がA,saitoi で,残りの44%がA,awamoriだったそうです。A,usami は調味料などの分野で活躍中で〜す。でもミュータント・シロ・ウサミという名称で、黒くない変異種らしいですけど。どうせなら、ミュータント・シロ・ウサギだったら気持ち良かったのに・・・

<戦後復活> 太平洋戦争で壊滅的打撃を受けた沖縄は、ほとんどの古酒のみならず酒造具・麹なども燃え尽きてしまいました。咲元酒造所の佐久本政良という方が、進駐軍から島民のために泡盛を造る事を命じられたそうです。焼け野原となった那覇市を探し回り、ついに瓦礫に埋もれていたニクブク(※)から黒麹を発見し培養に成功しました。この奇跡的な出来事がなければ泡盛の戦後復活はどうなっていたか分かりません。

(※)ニクブクとは、稲藁の茎の部分で編んだ厚手のゴザの様なもので、床の上に敷いて蒸米をひろげ、黒麹をまぶしさらして麹米を造っていました。

・平成10年、戦前に東京大学が採取・保存していた沖縄の黒麹菌が再発見?されました。何度か処分の対象候補に なりながらも、 奇跡的に東大分子細胞生物学研究所の コレクションに残されていたとの事です。最近の黒麹とは異なる古いタイプなので、今の醸造法には適しません。この菌を使い、かなりリスキーな苦労の末に醸されたのが“御酒うさきと言う銘柄です。

<泡盛の酵母> 平成元年に「泡盛101号」酵母が分離されました。泡盛の名の由来とも言われる煩雑な泡の管理を強いられる「泡盛1号」の中に、60億分の1の割合で存在する待望の泡無し酵母です。飛躍的な作業性の向上のみならず、アルコール生成が速いため、雑菌汚染の割合が低く取得量も増えるというこの酵母は、最近ではほとんどの泡盛蔵で使われています。しかし、味の凡庸化を回避するため 崎山酒造さんの「黒糖酵母」で “赤の松藤”、忠孝酒造さんの「マンゴー酵母・TTC―360」(古酒香の一つ「バニリン」が10倍)で“忠孝原酒”、穂積酒造さんの「天然吟香酵母・NY2-1」の“エンダー” などが出てきて、これからの泡盛の多様化が楽しみですね。

<無濾過泡盛> 泡盛の無濾過物が、最近のプチ・トレンドの様です。泡盛ブームも一段落して、マイルド系も定着、ちゃんとした古酒は高価で、増産も無理となると、当然のネクスト・ドアーと言う事でしょうか。個人的には、<泡盛名酒会>が試みていた、軽濾過の流れが花開いたんだなぁと思っています。本来、複雑味が持ち味の泡盛ですから、ある意味、王道かと思って楽しみにしています。

<世界基準認定> 「琉球泡盛」はWTO(世界貿易機関)のトリプス規定に準じて、世界的基準の≪原産地呼称≫が認められている数少ない認定名称です。その定義は、「黒麹と米を原料に全麹で一次のみ仕込み沖縄県内で単式蒸留で造られる酒」となりました。他に、シャンパン、アルマニャック、シェリー、バーボン、スコッチ、壱岐麦焼酎、球磨米焼酎、などが≪原産地呼称≫により保護されています。

一般酒・新酒 ( 3 年未満熟成)

・普通酒などとも呼ばれます。通常は3ヶ月から1年寝かせた物が多いようです。地元では1:1〜3:7の水割りにして飲むことがほとんどで、最近では以前ではありえなかったお湯わりも、徐々に認知されつつあります。一方、泡盛のライト化傾向も急激に進んで来て、島内でも若者達を中心に飲み易い銘柄が主流を占めつつあり、炭酸飲料やジュース割りがポピュラーになっている様で、昔っからの愛好家のため息があちこちから聞こえてきますが、どこに行っても事情は異なることはありません。入門者向きの銘柄や飲み方が増えるのは良いことサーと、あきらめの声が増えてきました。

・新酒にこそ泡盛の個性が生きています。確かに、古酒(くーす)の複雑で調和のとれた高次元の深みは、他国の高度な蒸留酒をも凌駕する味わいです。しかし、新酒だけが持つ本能に直接訴えかけて来るかの様な感覚的スリップ感こそが、琉球のアイデンティティーをダイレクトに表現していると思います。

500円

とどろき 本島・北部 ヘリオス酒造 (20度・とりあえずこれから )
珊瑚礁さんごしょう 本島・北部 山川酒造 (フレッシュな味わい、スムーズな飲み口)
久米島久米仙 久米島 久米島の久米仙 (軽やかな香りで爽やかな味わい)
宮古島 菊之露酒造 (芳醇な香り・円やかなのど越し・サラッとした後口)

600円

南風なんぷー 那覇市 沖縄県酒造協同組合 (全46泡盛蔵の共同ブレンド品・海洋博の落とし子 )
まるてん 本島・北部 田嘉里酒造所 (地味かと思いきや、じんわりと後旨味がひろがる・今はまるたと読むらしいです)
松藤まつふじ 本島・北部 崎山酒造廠しょう (珍しい軟水造り・複雑で甘い香りと心地よい刺激感)
さんご礁 2006 本島・北部 山川酒造 (新酒で初めて年号表記した銘柄・気合入れてます)
残波ざんぱ・ホワイト 本島・中部 比嘉酒造 (スッキリ飲み易くてクセのない、今時の味)
琉球・クラシック 本島・中部 新里酒造 (25度・泡盛最古蔵(1846年創業)・穀物香と果実香が調和・飲みやすい)
瑞泉ずいせん赤ラベル 本島・南部 瑞泉酒造 (25度・控えめな香り・ドライでキレが良く、飲み飽きしない淡麗タイプ)
南光 本島・南部 神谷酒造 (酸味あるスッキリした香り・フルーティで旨甘味が強い)
太平 本島・南部 津波古酒造所 (アルコール感の強い、濃いめ辛口で男らしいサー)
時雨しぐれ 本島・南部 識名酒造 (最古の銘柄は当然古式造り・米の香ばしさ))
照島てるしま 伊平屋いへや 伊平屋酒造所 ( 素朴で柔らか・後ろ髪を引かれる様な懐かしい味わい )
常盤ときわ 伊是名いぜな 伊是名酒造所 ( 昔ながらの、濃いめでややクセのある、泡盛らしい味わい )
久米島くめじま 久米島 米島酒造場 (最小泡盛蔵・いささかのクセと、古酒マロ風味・出荷量かなり少ないです)
宮古島 沖之光酒造 (濃醇な味わいながら、スッキリ円やかでゆるい口当たり)
千代泉 宮古島 千代泉酒造所
(独特の辛苦味と後味が印象的・宮古島らしい濃い味)
宮の華 伊良部いらぶ (株)宮の華 (女衆で造る優しい味わいです ・日本酒の様な独特の香味 )
てづくり八重泉 2004 石垣島 八重泉酒造 (さっぱりした味わい・米の香りが、ほんよりと・ワンランク上の年号表記判)
於茂登おもと 石垣島 高峰酒造場 (海藻の様なミネラル香が芳ばしく、やさしい飲み口 )
直火請福じかびせいふく 石垣島 請福酒造 (果実香とコク深い味わいでバランスがいい)
石垣島 玉那覇酒造場 (老ひね麹・地釜・最初に飲んだら×!通好みの麹臭さとエロコク)
赤馬あかんま 石垣島 池原酒造場 ( 25度・カビの香り漂うこの銘柄を知らないと、モグリですよ)
白百合しらゆり 石垣島 池原酒造場 (名前と味が一致しない・ドライで臭旨いです・カビみたいな良い香り?)
石垣島 仲間酒造場 ( 直火釜・‘品切れ’とか ‘入荷未定’ を見たかったらこれを検索・やっぱ独特に旨いし)

印・ボトル有ります 3,000

700円

久米仙 本島・南部 久米島酒造 (35度・モンゴル米ブレンドでコクと旨味 )
請福せいふくファンシ− 石垣島 請福酒造 (35度・花粉症?ドッシリ来るこいつで・・)

800円

やまかわ 本島・北部 山川酒造 ( 泡盛名酒会・軽濾過・一枚上手の芳ばしさとコク甘旨味 )
国華レトロ 本島・北部 津嘉山酒造所 (人気の旧古酒が名前を変えて復活!)
春雨・ゴールド 本島・南部 宮里酒造所 ( 複雑で甘い香りながら辛口・熟成感・古酒風味たっぷり )
みやつる 石垣島 仲間酒造場 ( 泡盛名酒会・軽濾過・稀少品・“宮之鶴“の特注版 )

プレミアム品・稀少品

天川てぃんがーら 本島・中部 新里酒造 (40年以上前の銘柄・今読みはあまかわ1200本だけ復刻・稀少品) 2,000円
焙煎ばいせん 石垣島 請福酒造 (20度・焙煎仕込み・1年のみで終売・15年瓶熟成古酒・稀少品) 2,000円
玉の露(赤文字) 石垣島 玉那覇酒造場 (約25年瓶熟成の古酒・旧ラベル・超稀少品) 2,500円
泡波 波照間はてるま 波照間酒造所 (やけに飲み易い、普通の(バカ高〜い)泡盛です) 1,600円

 

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≪ 古酒くーす ・原酒・花酒はなさき

・2004年6月に島内46蔵の申し合わせで、古酒の基準が厳格化されました。それまでは結構ルーズだったようです(気にしないサー)。以下の通りです。「泡盛の古酒(くーす)とは、3年以上の熟成酒が51%以上含まれたもので、年数表示可能なものは100%古酒に限られるが、ブレンドされている場合は、一番若い貯蔵年数の表示をする。」 この時に多くの古酒銘柄が終売になってビックリしましたよ。

・古酒(くーす)こそ、島酒界?のトップスターです。何年もかけて南蛮瓶で仕次ぎ(ソレラ・システム?)されて大事に熟成された古酒の希少性は抜群で、特殊流通している何十万もする物などは、その味以前に、ロマンチックかつ珍美な存在として泡盛自体の神秘性を確固たるものにする役割を果たしています。勿論、適切に熟成された古酒の素晴らしさは言うまでもありません。古くからの貴重な甕は第二次世界大戦でほとんど失われましたが、生き残った古酒も幾ばくかはあり、識名酒造に貯蔵されている140年物の古酒が、現存する最古の泡盛古酒だと言われています。

・古酒(くーす)熟成の難しさは稀に語られており、同じ場所・方法・年数の隣同士の甕で○×が生じる事も珍しくないそうです(自家熟成の話ですが、正直な人がいるもんですね)。仕次ぎ作業の際の微生物の混入や、甕の個性の違いなど考えられる要因は多いかもしれません。時間の魔術を人間の都合だけで使おうと思うのは浅ましいですからね。蔵出荷の100%古酒はたぶん大丈夫なんだろうだと思いますけど、ブレンド古酒なんかはどうなんでしょうかね?新酒の不良在庫分で3年たった物をブレンド調整して「古酒」として売る場合もありますから・・・。規定上は問題ないですが、攻めの積極的ブレンドと守りの在庫処理的ブレンドがあるって事ですね。そもそも、新酒用と古酒用では仕込み方や濾過の加減が違うらしいですし・・・

・ 最後の琉球王の四男で本物の文化人として有名な超グルメの尚順男爵(明治6年生)は、古酒の香りについて「元来古酒には色々の良い香りが出るものだが、その標準の香気と言っては先ず三種しかない」と述べています。<白梅香かざ>びん付け油の匂い 、<トーフナビーかざ>熟れたホウズキの匂い、 <ウーヒージャーかざ>雄山羊の匂い、の三つです(最後のヤツは私同様、体験した人はかなり少ないでしょう。しかもオス限定ですからね)。今と違い、島の地酒に過ぎなかった泡盛に対する敬意と慧眼には頭が下がります。「文化とは、己の足元を白く澄んだ目で見ることに他ならず、しかる後のちにこそ上を見あげよう」と言う格言を思い出しました。あれっ、だれの言葉でしたか?どうもピシッと決まりませんね。 参照はこちら

600円

はんたばる・10年 本島・中部 泰石酒造 (25度・古酒・甲乙混和でスッキリ・日本最南端の清酒蔵でもあります )
響天きょうてん 本島・南部 久米仙酒造 (25度・終売・モンゴル産泡盛の古酒と 沖縄県内産泡盛の古酒をブレンド )

700円

まるてん古酒 本島・北部 田嘉里酒造所 (30度・5年古酒・ほのかな燻香・特徴的な後味・今はまるたと読むらしい)
瑞泉・青龍 本島・南部 瑞泉酒造 (30度・古酒専門蔵の入門酒 )
久米島久米仙・5年 久米島 (株)久米島の久米仙 (40度・モンドセレクション金賞 )
琉球王朝 宮古島 (株)多良川 (30度・5年古酒・地元のロングセラー銘柄 )
・5年 宮古島 菊之露酒造 (40度・古酒・濃厚かつスムーズ )

800円

・10年 那覇市 沖縄県酒造協同組合 (25度・全46泡盛蔵の共同ブレンド古酒 )
山原やんばるくいな 本島・北部 田嘉里酒造所 (40度・古酒・ブラック銀ラベル・飲みごたえあり)
瑞泉・白龍・8年 本島・南部 瑞泉酒造 (40度・古酒専門蔵スタンダード )
しまの風古酒 宮古島 (株)多良川 (30度・古酒の“たらがー” )
くれないの島1999年 石垣島 請福酒造 (30度・8年木樽熟成・樽薫ただよう琥珀色の古酒 )
黒真珠 石垣島 八重泉酒造 (43度・旧5年古酒・おなじみの名酒)

1,000円

松藤まつふじ (粗濾過) 本島・北部 崎山酒造廠しょう (44度原酒・ 老ひね麹・軽濾過・ 複雑で鮮烈な香味)
春雨・5年 本島・南部 宮里酒造所 (〆・30度・旧古酒10年・規制以前のボトルです )
瑞泉門・10年 本島・南部 瑞泉酒造 (43度・古酒専門蔵にしか出来ない、入魂の贅沢ブレンド)
ひとときのちゅら 石垣島 請福酒造 (43度原酒・古式直釜蒸留・無濾過・昔のクータこってり味を追求・受注生産品 )
どなん・花酒はなさき 与那国よなぐに 国泉泡盛 (60度!・初溜取り*・強烈です )
よなぐに・花酒はなさき 与那国よなぐに 崎元酒造所 (60度!・初溜取り*・ヤバすぎです )

 *初溜しょりゅう取りは、蒸留初めの濃い原酒の事で、全体の1〜 3 %くらいの稀少品です。それにしても、単式蒸留で60度とは異常な高濃度ですね。45度を越えた焼酎は、酒税法上スピリッツ類に分類されます。花酒とは与那国島の初溜取りだけに許された名称で、神事や王府献上に使われてきた歴史があるため、特別に本格泡盛と名乗ることができます。大昔の人がこんなの飲んだら、一発で神がかり状態になっちゃうのは間違いないですね。

2,000円

琉球王・古酒 本島・南部 瑞穂酒造 〈43度・ 1982年(昭和57年) 醸造の26年古酒)

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黒 糖 焼 酎 (奄美諸島・表記のない物は 30 度・米白麹です。島では「セエ」と呼ぶそうな。 )

<歴史> 奄美諸島にサトウキビが渡来したのは1610年です。 直川智すなおかわちという人が、漂流先の中国滞在中に習得したサトウキビの栽培、製糖法と共に持ち帰りました。しかし、貴重な黒糖は完全な統制下に置かれ、島津藩統治の間(約260年)、島民とは全く縁の無い禁制品でした(※)。明治維新以降も、産業のない奄美での貧困状況はさほど変わらず、黒糖は唯一の島外需要商品として、島の経済をささえ続けます。その後、戦後のアメリカ軍統治時代に、ラム酒と同じ製法でサトウキビの糖蜜を発酵・蒸留して黒糖酒を造る所もありましたが、1953年の日本返還以降に、現在と同じ様な黒糖焼酎の醸造がようやく始まりました。まだ、50年ほどの歴史しかないんですね。でも逆に考えると、こんなに短い期間で、ここまでの高みに到達した酒類は、世界酒造史的にも例が無いのではないでしょうか?黒糖という特殊な原料と、麹という特異な技法の奇跡的マリアージュ(恥ずい表現ですね)としか言いようがありません(いや、ありますけど、まぁいいか・・)。しかし、日本の蒸留酒として考えると、「一番古い」沖縄と「一番新しい」奄美諸島の距離はあまりにも近すぎて、二つの島における酒文化の大きな異差感には驚きを禁じ得ません。

(※)江戸末期の1855年頃、薩摩藩のお家騒動(お由羅騒動)に連座して奄美大島に流された名越なごや左源太が、島の暮らしぶりを詳細な図を添えて記録した書誌 『南島雑話』に、当時の焼酎の醸造法なども詳しく記述されてます。 このころは琉球と同じくタイ米を原料にした泡盛タイプの焼酎だったことが明記されており、米のほかに椎の実、蘇鉄の実、粟、百合の根なども使われました。意外なことに、サツマ芋については「大豊歳にならざれば、焼酎を煎ずる事なし」とあります。さらに貴重だった黒糖は使用を完全に禁じられており、砂糖づくりの期間中はどんな焼酎であれ製造を禁じる(黒糖焼酎の密造を防ぐため)ほどの禁制品だった様です。島民はその間、インスタントの「三日醪」で作った「焼酎もどき」を飲んでいたと記されています 。

<奄美諸島限定> サトウキビの黒糖を二次原料として使用する黒糖焼酎は、本来酒税法上ではリキュール類(税率が高い)に分類されます。奄美諸島の日本返還時(1953年)に、島民の強い願いが通じて、「必ず米麹を使用して仕込む」「大島税務所管内(奄美諸島)のみの特例とする」と言う二点を条件に、大岡裁きが下され焼酎類の仲間入りしました。これ以降、それまで造っていた泡盛などの生産は途絶え、特産品としての大進撃が始まります。この地域だけに許された原料、奄美ならではの素晴らしい水(サンゴ礁の深層から湧き出るアルカリ性の硬水)にも恵まれた上に、島杜氏の過酷で地道な努力が実って、美味しい酒が届けられて来ます。(島に住み着いた黒瀬杜氏の力も大きかった様です。)個人的には、「黒糖焼酎にはずれなし!」と確信しています。ちなみに、黒糖を使っていても蒸留酒なので、糖分ゼロの優良アルカリ飲料ですよ。

<内緒話> 絶対にナイショですが、使われる黒糖のほとんどは沖縄産です。黒糖焼酎に使うのは昔ながらの「含蜜糖」ですが、奄美諸島では国の政策もあり、ざらめ糖などの「分蜜糖」の生産が主流だからです。一般的には奄美産の黒糖の方が高品質と評価されており、地産の原料を使いたいのも人情で、高価に成らざるをえない島産の黒糖を使った銘柄も“川智”“陽出る國の銘酒”“FAU”など幾つかはあります。ちなみに、麹米はタイ産が多い様ですが、これは特にナイショにしなくていいと思います。

<酵母> 2004年に黒糖焼酎のモロミから「Ka4-3」酵母が分離されました。温暖地での高糖濃度原料ゆえの問題(モロミの温度が上がりすぎて発酵が鈍り、アルコール収得度が低く、製品酸度は上がりやすい)を解決できると期待されます。

<Ron・Rum・Rhum> ラムと黒糖焼酎の違いは、アルコール発酵を行う微生物菌が異なります。ラムは分裂酵母(他の蒸留酒は出芽酵母)を使っており、自然の植物に比べ異常に糖度のたかい糖原料に適した発酵をおこないます。分裂型酵母は、特殊なビール、クワス(ウクライナの黒パン原料の微アルコール飲料)、ポンベ酒(アフリカのトウモロコシ酒)など、ごく少数の醸造酒でしか使われていません。一方、黒糖焼酎は麹菌特有の香味要素が特徴で、世界にも類を見ない独自性のある味わいを誇ります。

600円

喜界島   喜界島 喜界島酒造 (根強い人気は “ くろちゅう ”)    500円
れんと   奄美大島 奄美大島開運酒造 (25度・減圧・音響熟成・超スムーズ )
まんこい満恋   奄美大島 弥生焼酎醸造所 (3年樽熟成・甘みと樽香の調和が旨い! )
朝日   喜界島 朝日酒造 (25度・実直かつ革新の蔵・間違いない )
浜千鳥うた   喜界島 奄美大島酒造 (25度・たっぷり黒糖の甘い香り、優しい口当たり )
奄美   徳之島 奄美酒類 (島内 5 蔵の共同ブレンド・黒糖スタンダード )
有泉ゆうせん   与論島 有村酒造  

印・ボトル有ります 3,000

700円

長雲ながくも 奄美大島 山田酒造 (これこそ黒糖焼酎のハイスタンダード!)
龍宮 黒麹 奄美大島 富田酒造場 (黒麹で踊る島一の頑固者・味がぶれても気にしないのよ)
昇竜しょうりゅう 沖永良部島 原田酒造 (レギュラーで 5年熟成!気合を 放はなつ野生的旨さ)
満月 沖永良部島 原田酒造 (荒濾過・甘さは控えめ・スパッとキレる島の異端児・地元の人気者)
天下一 沖永良部島 新納にいろ酒造 (深く爽やかな香り・コク厚ながら、スッキリとドライな持ち味 )
高倉 喜界島 奄美大島酒造 ( 樫樽仕上げ・深い旨味・独特の芳香と熟味感で魅了する耽美派たんびは
朝日・壱乃醸いちのじょう 黒麹 喜界島 朝日酒造 (25度・黒麹・黒糖甘味強めで優しい)
朝日・飛乃流ひのりゅう 喜界島 朝日酒造 (25度・フルーティでスムーズ・柔らかな感触)
千枝子 奄美大島 西平本家 (25度・黒糖初の無濾過・三段仕込み・濃厚でドライかつ円やか・個性的)
川智 黒麹 奄美大島 天界の蔵 (25度・古式造り島産黒糖を、最長老杜氏がコク深く咲かせる)
弥生・瓶仕込み 黄麹   弥生焼酎醸造所 (4年熟成古酒 ・珍しい黄麹仕込み・独特のマロ味感で口当たりもいい)

800円

・白角   奄美大島 町田酒造 (37度・ 3 年以上熟成・上品でふんわりとした口当たり)
長雲一番橋   奄美大島 山田酒造 (濃い強い黒糖の風味にとろけて 天上てっぺんへ・別格)
三年寝太蔵   喜界島 喜界島酒造 (3〜10年熟成酒ブレンドの逸品“ くろちゅう ” )
奄美・古酒   徳之島 奄美酒類 (40度・樫樽 5年熟成・絶妙ブレンド・ジョワ〜ンと旨し )
ルリカケス × 徳之島 高岡醸造 (40度・ザラメ原料の樽熟成島ラムです・ほんのり柑橘かんきつ系の香り )
黒糖酒 × 沖縄本島 ヘリオス酒造 (40度・自家酵母・5年樽熟成・ 香ばしいフレーヴァーとまろやかな甘味 )

900円

まーらん舟 黒麹 奄美大島 富田酒造場 ( 33度・トロミ復活!超厳選素材!技!絶品!)
長雲・40度   奄美大島 山田酒造 (自然な香り、甘み、旨さが踊り立つ・余韻の柔らかさ)
水連洞・秘蔵酒   沖永良部島 新納にいろ酒造  (40度・20年熟成原酒・穏やかな 枯淡こたんの境地)

1,000円

らんかん 黒麹 奄美大島 富田酒造場 (43度・原酒・無濾過・複雑微妙に重 なり合った旨味 )
FAUふぁう   奄美大島 奄美大島開運酒造 (44度・村産黒糖の初溜取り*・濃厚でネットリした味わい)
陽出る國の銘酒 ひいずるしまのせえ   喜界島 朝日酒造 (43度・5年熟成原酒・村内黒糖の悲願達成!)
貴婦人   喜界島 朝日酒造 (44度・”朝日“の初溜取り*・甘く、香ばしく、華やか )
小笠原ラム × 小笠原島 小笠原ラム・リキュール(株) (40度・日本で最初にラムを造った島です)
コルコル・アグリコール・2006 × 南大東島 グレイスラム (40度・日本初のアグリコール・タイプ*のラム!・女杜氏の心意気)

*初溜しょりゅう取りとは、蒸留初めの濃い原酒の事です・全体の1〜 3 %くらい。マニア向き。

ルリカケス小笠原ラムコルコル、黒糖酒は酒税法上では黒糖焼酎ではありませんが、お仲間同載してみました。

*糖蜜や黒糖ではなく、サトウキビの絞り汁から直接造るフランス系ラムをアグリコール(農産)・タイプとよびます。

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伊 豆 焼 酎    ( 東京都・少量生産・ 表記なしは25度・麦白麹です。)

・江戸末の嘉永6年(1853年)藩命による密貿易の罪を一身に背負い、自ら八丈島に流された薩摩の廻船問屋、丹宗庄右衛門 〈島民にさつまじいと慕われた)によって伝えられた芋焼酎が伊豆焼酎の起源の様です。以来、専業ではない島民が地元で消費するだけのごく少量を造り続けてきました。島酒こそが、本当の意味での地焼酎だと痛感させられます。近年では芋の生産量が激減したために、麦の使用率が増え、芋麦混和焼酎も非常に多く見られます。そして、米不足による麦麹の使用も、際立った個性となってしまいます。不自由さを逆手に取って、なんと軽やかな独自性!伊豆焼酎こそ、日本焼酎界のパラレル・ワンダー・ランドです。

・ちなみに八丈島への流刑人の総人数は、1606年から幕末までで1877人だそうです。ほとんどの人が政治犯か思想犯かのインテリ層で、島に様々な文化や技術を伝えました。流刑人達は島内ではほとんど自由に行動でき、財産などの持込もOKでした。さつまじいも、薩摩から芋や蒸留器具などをお取り寄せ(可能だったんですね!)し、島民に焼酎造りを教えたりして喜ばれたそうです。

〈 八丈島 〉   ひょっこりひょうたん島 のモデル島! 5 軒の蔵ががんばってます。

黄八丈 麦黄麹 磯崎酒造 (伊豆諸島唯一の黄麹!・3年熟成・心地よい苦味とミネラル感で独特の濃い風味 ) 600円
ヤシ八はち   八丈興発 (月 300 本・軽快な辛口・フルーティな香り) 600円
情け嶋   八丈興発 (減圧+常圧・甘みとキレで飲み易い・ “沖で見たときゃ鬼島と見たが、来てみりゃ八丈は情け島”) 600円
島の華   樫立酒造 (銅製ポットスティル蒸留・ふくよかな麦のくさみと爽やかなコク味がいい感じ) 600円
潮梅しょめ   樫立酒造 (3年熟成・ポットスティル遠赤外線蒸留!?サラリとした柔らかな仕上がりでスムーズ) 700円
黒潮 芋1/麦9   坂下酒造 ( 焦げ麦香で、 I LOVE ROCK'N' ROLLなチョイ芋野朗だぜ) 600円
ジョナリー 芋1/麦9   坂下酒造 (3種の樽熟成原酒を“黒潮”とブレンドのチョイ芋野朗モア・しかも奥さんの名前を銘柄名にしてる) 700円
八重椿 芋3/麦7   八丈島酒造 ( 麦の飲みやすさと芋の旨味との調和 ) 600円
鬼ごろし 芋6/麦4   八丈興発 ( 二つの香りの調和美・4種の芋・スマートで、名前の割りに上品なキラーです・後辛口 ) 600円
島流し 芋8/麦2   八丈島酒造 (35度・流されますよ、本当に ) 800円
磯娘 麦黒麹 磯崎酒造 (軽快な飲み口ながら、黒麦麹の厚みのある旨味 ) 600円
てるこ   八丈興発 ( 渡来島芋テルコ 使用・江戸時代の味?出荷量がとても少ないので、めったにないです ) 600円

なんと“鬼ごろし”は、赤てるこ芋、白てるこ芋、 アメリカかんも芋、長つる芋、紅東芋、と5種類の芋を使用しています。

〈 伊豆大島 〉 唯一の蔵、谷口酒造はかなりの個性派。

御神火ごじんか 谷口酒造 (35度・“独特の味、香り”とラベルに書いてある ) 700円
御神火・凪海なぎうみ 谷口酒造 (35度・その原酒は別物の独特さ ) 800円
御神火・いにしえ 谷口酒造 (35度・3年熟成品は素晴しい出来 ) 800円
御神火・あしたば 麦 / あしたば 谷口酒造 ( ほんのり 薫かおるよ ) 600円

〈 神津こうづ島 〉 神々が集つどいしこの島は、黒耀石(旧石器材料)の源産地とか。

盛若もりわか・樫樽熟成 神津島酒造 (島酎の中では特異な存在・洋酒系 ) 600円
盛若・ 神津島酒造 (な・なんと白ワインの古樽にて熟成!えー? ) 600円
盛若・ 神津島酒造 ( こちらは赤の樽!神々もびっくりしたですよ、きっと・・ ) 600円

〈 新 島 〉 サーファーとクサヤの聖地?”

嶋自慢しまじまん 宮原酒造 (島酎唯一の米!コク深くて、超スムーズ) ?  600円

〈 利 島としま 〉 縄文遺跡もある海底火山島。6割の椿油を生産してます。

さくゆり 米・ユリネ 米麹 常楽酒造・球磨 米と島特産のユリネの混和・熊本の球磨で生産
×

・特産のサクユリ(ヤマユリの変種で大輪)の根のほろ苦い味わいを加えた珍品です。島に蔵がないので球根処理が得意な蔵に依頼しています。

〈 青ヶ島 〉 人口 200 人の島で 9人が島酎を造ってる!地酵母・雨水仕込?曲者くせものですよ。

恋ヶ奥 自然黄黒麹 青ヶ島酒造(1人)広江順子 (30度・とんぶり仕込み・初の麦は、島のロスト・ワールド(とうら)から命名)
 800円
青酎・池の沢 麦2/芋1 麦白麹 青ヶ島酒造(1人)荒井清 (35度・旧黒ラベル・お馴染みの“あおちゅう”入門酒?はこれ )
 800円
あおちゅう・青宝 自然黒麹 青ヶ島酒造(1人)菊池松太郎 (30度・旧赤ラベル・この島唯一の全黒麹です)
 800円
あおちゅう 自然黄黒麹 青ヶ島酒造(7人)広江清子 (30度・どんぶり仕込み・“あおちゅう”スタンダードです)
 900円
あおちゅう・伝承 自然黄黒麹 青ヶ島酒造(3人)浅沼キミ子 (30度・どんぶり仕込み・全て現地の材料のみにこだわった特別版・出荷量少ない)
1,000円
あおちゅう・伝承・無濾過 自然黄黒麹 青ヶ島酒造(1人)奥山喜久一 (30度・どんぶり仕込み・その上、無濾過版は特注PB品なので、めったにないです)
1,200円

どんぶり仕込みとは、麹・酵母・原材料・水などを、一回の仕込みのみで発酵させて醪もろみを造り蒸留する、昔ながらの手法です。麹を仕込んで(一次)から他の材料を加え、再び発酵させる二次仕込み法に比べて、効率も悪くかなりの経験が必要になります。最近では、青ヶ島の焼酎以外では、十数銘柄の焼酎で、差別化や昔酎の再現のために行われている程度です。当店内では“明治の正中”が黄麹・どんぶり仕込みにて明治期の焼酎再現に挑戦しています。(泡盛の全麹仕込みと似ていますが、根本的な方法論に違いがあります)

・4項目めの酒造所名の後にある-(人数)人名-は、その銘柄の生産に関わっている島杜氏の数と、当店にあるボトルを醸した杜氏さんの名前です。つまり、“あおちゅう”では7人の杜氏さんがそれぞれ造っていて、7種類の味がある!らしいです。確か、以前当店にあった“あおちゅう・伝承”には、「酒造り仙人」菊池松太郎氏の名前が書いてあったと記憶しています。菊池仙人たら“青宝”“伝承”の両方を造ってるんですかね?

・青ヶ島の自然麹は黄麹と黒麹が混生していているそうです。当然、仕込み年によって麹比率は変化しますし、杜氏さんの仕込みもそれぞれなので、味は一定なはずがないです。なんと、アバウトでウィズ・ネイチャーなんでしょう。ただ、“あおちゅう・青宝”は黒麹のみを培養して、“青酎・池の沢”は通常の白麹を使用していますが、それでも安定しない素晴らしさです。きっとそんな事は気にしてないんでしょうね。

・自然麹の育成を行う際は、島特産の「オオタニワタリ」などの植物の葉に麦を乗せ、葉が枯れていく際に発する熱を利用して自然の麹菌を繁殖させているそうです。この麹と、果物の表面や樹液など色々な所に生育している自然酵母の力を借りて醸す青ヶ島の焼酎。時代の流れとは無縁な昔ながらの味を直接的に伝える物は、他にそうはにないでしょう。今やそれが無二の個性となって、突出した存在感で輝いています。「古く良く、知られざるが故に新たなる物」にシビレてみませんか?

〈 三宅島 〉 雄山噴火災害にも負けず、三宅焼酎復興!がんばれ!

雄山一おやまいち 米白麹 三宅島酒造 (14年ぶりの復活銘柄・七島唯一の米白麹の麦!壱岐と同じなんですね)
試飲あり
雄山一・原酒 米白麹 三宅島酒造 (40度の原酒は2000本限定)
×

・かつて三宅島には5軒もの酒造所があったそうです。最後に一つ残った蔵(伊ケ谷酒造)も杜氏さんが体調を崩された後は後継者も無く、噴火災害の前に途絶えていました。非難解除を機に有志の呼びかけと資金協力を得、三宅島酒造と名を改め蘇りました。企画進行中?の三宅島バイクレース(ル・マン?)と共に島復興の二本柱です。

・三宅島酒造には浅沼真由美さんという女性杜氏さんが頑張っておられ、先日(2010/11/25)、ご来店頂きました。色々と苦労をなさった様ですが、やはり販路の確保は最大の課題の様です。その為の差別化を重要視なさっている様で、蔵の健全な存続という次のハードルが控えている事が伝わってきました・・・お土産に一本頂いたので、試飲をご希望の方はお申し付け下さい。(HP販売HP都内では、六本木の「水橋酒店」さん、飯田橋か常盤台の「サントク」さん、にて購入可能だそうです。

・同時に頂いたパンフレットに今は無き三宅島焼酎が記載されていました。阿古の“三宅焼酎”、坪田の“三自慢”、神着/伊豆の“島娘”、そして再興かなった伊ヶ谷の“雄山一”です。どんなラベルだったんでしょうね?ちなみに、当時の“雄山一”は麦麹の芋焼酎だったそうです。

喜島三宅きとうみやけ 米麹 薩摩酒造 (三宅島の芋を鹿児島で蒸留?どうでもいいけどラベルの字は石原都知事)
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・三宅村企画の芋焼酎です。どの様な経緯で成立したのかは不明ですが、島に焼酎造りを伝えた丹宗庄右衛門に因ちなんだ地縁を意識したコンセプトかもしれません。鹿児島の芋も使っている点が今ひとつ説得力に欠ける感じもしますが、帰島一周年の喜びを表した名前との事で記念碑的な銘柄なのでしょう。

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その他の島酒 (表記なしは25度・は黄金千貫芋、白米麹・は大麦、白麦麹です)

〈 小笠原島 〉東京・東洋のガラパゴス島(生態系的に)!1830年に ナサニヨル・セーボレー という移住者がラム酒を作り始めたと伝わり,19世紀末には島民の手で製造されていたそうです。ます。日本領土になってからは「泡酒」,「蜜酒」 と呼ばれたサトウキビ酒の記録が残っています。 「泡酒」は、白下糖製造の際に生じる泡を集めて発酵させ、蒸留したもので、戦前には「糖酒」と呼ばれました。「蜜酒」は、再製糖の際に生じる糖蜜にぬるま湯を加えて、温暖な場所で発酵してミードの様にして造った醸造酒です。

小笠原ラム 糖蜜 × 小笠原ラム・リキュール(株) (40度・ほのかに甘くスッキリした風味) 800円

〈 南大東島 〉沖縄・1885年(明治18年)に日本領土になったばかり?20世紀初頭から、「爆弾」なるサトウキビ酒を密造していました。

コルコル・アグリコール・2006 サトウキビ × グレイスラム(株) (40度・日本初のアグリコール・タイプ*のラム!・女杜氏の心意気) 1,000円

*糖蜜や黒糖ではなく、サトウキビの絞り汁から直接造るラムをアグリコール・タイプと呼びます

〈 沖 縄 〉本島でも黒糖酒は造られており、返還前は米軍用にラム酒も造っていました。今はここだけ。

黒糖酒 黒糖 × ヘリオス酒造 (40度・自家酵母・5年樽熟成・ 香ばしいフレーヴァーとまろやかな甘味 ) 800円

〈 徳之島 〉奄美諸島唯一のラム酒?ザラメ(分蜜糖)の汁を発酵させて2〜3回蒸留する独特の手法です。

ルリカケス ザラメ・黒糖 × 高岡醸造 (40度・樽熟成の島ラムです・ほんのり柑橘かんきつ系の香り ) 800円

〈 屋久島 〉 鹿児島 ・山岳島なので島蔵は1軒だけ(他に本坊酒造の屋久島工場もあります)。ちなみに、九州全体の標高が高い山の内、第7位まではこの島にあるそうで、その原生林が産む超軟水がキモらしいです。でも平地がほとんど無いからあんまり芋がとれない・・・・というわけで中国産冷凍芋などの併用を余儀なくされた時期もあった様ですが、優れた管理・解凍技術のお陰で、なんら問題にならなかった事は味が証明しています。とは言え、不足分は種子島などから補充せざるをえない様です。

三岳みたけ   三岳酒造 (心優しい人気者・透明感・湯割りでボン! )
600円
愛子   三岳酒造 (PB・減圧+常圧・大地の夢芋
×
すいふよう   三岳酒造 (PB・“三岳”のラベル違い)
×
金生   三岳酒造 (PB・“三岳”のラベル違い)
×
屋久の石楠花しゃくなげ   三岳酒造 (PB・他は一次のみ甕で、コレは全量甕仕込み・No1品質か?)
×

〈 種子島 〉鹿児島・平たい島で4つの蔵があります。芋の初伝承地はさすがに種類も多く、バラエティ豊かな上、はずれがありません。

南泉なんせん 白薩摩芋 上妻酒造 (dancyu白麹大賞の名作・甘旨味と素朴さ ) 600円
南泉・35度 白薩摩芋 上妻酒造 (グィッと来ますね、やっぱし) 800円
しま甘露かんろ + 白豊芋 高崎酒造 ( しっかりした甘旨味・、ドライにキレ上がる ) 600円
しまむらさき 種子島紫芋 高崎酒造 (独特のシトラス香と、トロミ感・個性派) 600円
島黒しまぐろ 黒麹 四元酒造 (そんな名前なのに、まろやかで優しい) 600円
タイガードラゴン 黒麹 四元酒造 ギルド・ 艶つやのある薫りとキレ、ドッシリと色男 ) 800円
久耀くよう 白千貫芋 種子島酒造 ( 軽濾過・6年 甕かめ熟成ならではの柔らかい深み ) 600円
トカラ海峡 種子島紫芋 種子島酒造 (口之島の酒店PB・全国2店舗・あまりにも無名な美酒) 800円

・トカラ海峡とは、種子島と口之島の間にある海域の名前からの由来です。種子島紫芋に加え安納芋と白千貫芋の三種原料の不思議な美味しさです。

〈 甑こしき島 〉鹿児島・ 「Dr.コトー診療所」?今は2軒。 この島ならではの言葉にできない確固とした個性に、隠れ人気が集まる。

六代目・百合ゆり + 白薩摩芋 黒麹 塩田酒造 (上甑島・独特の熟芋香・緻密で優しい・良いです!)
 700円
吹かれて + 白薩摩芋 黒麹 塩田酒造 (43度・上甑島・“六代目・百合”原酒)
 900円
こしき亀五郎
吉永酒造 (下甑島・スッキリした味わいながら飲み応えあり)
 700円
甑洲そしゅう
吉永酒造 (下甑島・絹袋濾過・これもまた知られざる、隠れ旨酒なり)
 800円

・“青潮”こそが、当店No1の希少品です。すごく自慢の品なんですが、ほとんどの人が知らないので<空振り>ばっか・・・それにしても、果たして西酒造場の“青潮”を出している店が何軒あるのか?そして、これほど(無駄に)揃ってる店が他に存在するのか?って感じなんですけど・・・蔵が稼動していた時でさえ、知る人ぞ知る入手困難銘柄でした。他に類を見ない独自の造り!あまりにも個性的な味わい!芋焼酎を飲みなれた人ほど「なんじゃ、こりゃ〜」と天を仰いでしまう銘柄です。確かに、この銘柄名を引き継いだ祁答院蒸留所の新“青潮”は健在ですが、中身は全然別物で普通の旨い焼酎に過ぎません。一緒にしない様にお願い致します。ビジネスに熱心すぎて時々問題を起こす“富乃宝山”の西酒造なんかと勘違いするのもやめてくださいね・・・甑島の西酒造ですよ。

青潮 28,5度
西酒造場 (今は亡き、下甑島の蒸留所が、何かを問いかけるように、少しだけ残してくれた名品、“青潮”です。一切、加水しない独自の造り。極端に少ない生産量。その独特で鮮烈な味わい。在時から言われていた「幻の・・」が、本当になってしまいました。もう入手できません。残念です。)     
 800円
青潮 30,0度
1,200円
青潮 32,7度
1,800円
青潮 33,8度
1,400円
青潮 35,9度
1,600円
青潮 47,8度・特注品
2,500円
青潮 50,5度・特注品
2,500円

青潮の47,8度と50,5度は、45度を越えるので、酒税法の分類上は焼酎ではなくスピリッツ類です。)

・古代、この島には甑隼人とよばれる人々が住んでいました。東南アジアから渡来したと考えられている、大和民族以前の先住民族だそうです。酒造りの盛んだったラオス地域と共通する生活痕跡が指摘されていて、酒造りに関しても、様々な関連性を想像させてくれます。(こちらの後半を参照)日本の蒸留酒の本源がタイではなくラオスかもしれない予感(じゃなくて妄想)が広がります。

〈 長 島 〉鹿児島・島内4蔵の原酒をブレンドした名酒“さつま 島美人”は広く深く人気者です。

さつま 島美人   長島研醸 (長島・癒し系代表・いい気分にとろけます) 500円
島乙女 +麦麹 長島研醸 ( “美人”がメロウ化して“乙女”になった?) 500円
さつま 島美人 35度   長島研醸   700円

・“島乙女”は“ 島美人”に使用している芋焼酎に、麦麹芋焼酎(ピンで出して欲しい!)をブレンドしています。

〈 天草島 〉熊本・天草諸島に1軒のみ。地理条件を生かして多様性のある切支丹キリシタン造り?で躍進中の、チャレンジャーです。

米黒麹 天草酒造 ( dancyu注目、楽しみな復活銘柄・スイスイ入ります )
700円
天草・黄麦 米黄麹 天草酒造 (珍しい黄麹仕込みの麦、で無濾過!きっと始めての体験)
600円
限定・天草・熟成古酒 天草酒造 (12年熟成・優しく深い島の味わい)
700円

〈 対 馬 〉この島も一軒のみ。密造酒の事を「やまねこ」と呼んでいたそうです。1404年、日本で最初に蒸留酒(焼酎)が伝来した島。

対馬やまねこ 麦9/米1 米黄麹 河内酒造 (黄麹麦の芳ばしさ・米のコクと淡麗なキレ・島外出荷かなり少ない名酒) 600円

・麦焼酎と米焼酎の9:1ブレンドです。上記“天草・黄麦”“黄八丈”供に、黄麹の麦焼酎はとても珍しいです。おそらく、米の生産地でないと清酒の技術が身近でなく、黄麹の扱いがリスキーだからだとと思われます。米どころで、わざわざ麦は作りませんからね。これは芋焼酎にも当てはまる事で、「鹿児島の黄麹芋焼酎が、まだ一線を越えられないのは、黄麹の扱いが未熟だからだと思う。麹の扱いは2〜3年日本酒蔵に居た位じゃ何もわからんよ。」と言う、キビシイ専門家もいらっしゃいます。鹿児島県のみ日本酒蔵が一軒もありません。昔は芋焼酎も黄麹で造っていましたが、求められる生産量と味のレベルが桁違いで、かなりハードルが高い、との指摘もあります。逆に、これからが楽しみな気がしますけど。

〈 壱岐いき島 〉長崎・7つの蔵・長い伝統と新しい流れの狭間で、それぞれのリズムに乗せて揺れ踊る、低周波グルーヴィング地帯。

壱岐っ娘いきっこ 米麹 壱岐焼酎協業組合 (減圧・雑味のない自然な 膨ふくら旨味) 500円
壱岐 米麹 玄海酒造 (減圧・繊細で自然な味わいで飲み易いです) 600円
猿川 さるこー 米麹 伊豆酒造 (常圧+減圧・甘味を含んだ爽快味にほのかな麦こげ香) 600円
さるこう・40度 米麹 伊豆酒造 (40度原酒・減圧・複雑な香りながら潔いさぎよい味わい) 800円
雪洲35度 米麹 重家おもや酒造 (35度・微減圧・3年以上熟成・三段仕込みで軽やかな深旨味) 700円
ちんぐ ・黒麹 米黒麹 重家おもや酒造 (島最小蔵・壱岐島ならではの新しくて力強い個性 ) 600円
山の守もり 米麹 山の守酒造 (島最古蔵・全カメ造り・引き込まれる様な懐かしさ) 600円
山の守もり35度 米麹 山の守酒造 (35度・手造り感の強い、深く優しい立ち姿) 700円
山の守もり40度 米麹 山の守酒造 (40度原酒・歴史の末のありのままの姿に、ドップリです) 800円
壱岐の華35度 米麹 壱岐の華酒造 (35度・常圧麦はこうじゃなくちゃ・重鎮です) 700円
天の川 米麹 天の川酒造 (玄人好みのひね旨味が、ドッスッンと来る) 600円
天の川・琥珀こはく 米麹 天の川酒造 (6年樽熟成・深くて広くて良い!) 700円
天の川35度 米麹 天の川酒造 (35度・太く力強い味わいと、6年熟成の練れたまろ味) 700円
しめのお 米麹 天の川酒造 (20年古酒・通の間で秘かに評判の隠れ名酒 がコレ) 800円

 ・麦焼酎は各種焼酎のなかで最も出荷数が多く、芋焼酎ブームがピークの時にも総生産量一位の座を譲りませんでした。日本全国で一番親しまれているのは、麦焼酎です。その中にあって、世界基準の≪原産地呼称≫*が認められている唯一の麦が、長崎県の壱岐いき島の壱岐焼酎です。「大麦2/3と米麹1/3の原料比で壱岐の水を使って壱岐で造り、蒸留されたもの」と決められていて、この島固有の昔ながらの米麹使用が、独特の奥深さを特徴づけているのでしょうか。

ちなみに、壱岐と対馬だけが東南アジア・中国・朝鮮半島経由の蒸留文化を継承しているとも言われています。小さな酒造場(全島で7蔵)が多いせいか、当然の様に古い伝統的手法が継承されており、他の地域と一味違う味わいは、壱岐島ならではの宝物です。旨いです。

 *他にはシャンパン、アルマニャック、シェリー、壱岐麦焼酎、琉球泡盛、などがWTO(世界貿易機関)トリプス規定に準じて呼称規定されています。

〈 佐渡島 〉新潟・ 寒暖両系の植物分布を持ち、能楽が盛んで、トキが生き延びてたり、以外と不思議島なんですね。

つんぶり 酒粕   北国ほくせつ酒造 (減圧・ロバート・デ・ニーロのせいで、しばらく品薄状態・吟醸系 ) 600円
黄金波 酒粕   北国ほくせつ酒造  
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