酒 粕 焼 酎 戻る
(表記なしは25度です。酒粕原料の焼酎は、両極端すぎる2種類〈正調系と吟醸系)に分かれ、全くの別物ですよ。)
≪ 正調せいちょう粕取り≫ ( 知られざる 伝承まぼろしの世界へ、ようこそ。)
・日本で最も古典的な蒸留酒、それは昔ながらの正調粕取りです。かつて日本酒粕を肥料として使用するため、籾殻もみがらを混ぜ込み蒸篭せいろで蒸して、有害なアルコール分を除いたのがその始まりとされており、17世紀頃には造られていた様です。田植えの後の祭りなどで振舞われ、「早苗饗さなぶり焼酎」などと呼ばれて稲作地域の農村ではよく飲まれていました。「夏の暑い盛りに、甘くしたショッチュを井戸ん中で冷として、女衆らで喜んで飲んだもんだわぁ〜」と、懐かしく語るおばあちゃんの話も多く聞かれ、暑気払いの飲み物でもあった様です。しかしここ何十年かで、清酒粕の不足と愛飲者(重労働者や年配男子)の減少、酒味傾向のライト化などが原因で、絶滅寸前にまで廃すたれつつあるジャンルとなってしまいました。時代に全く逆行したこのクセ強さ(籾殻臭)の前には、10人中の内9人の方が顔をしかめるのは確実だと思われます。しかし、逃げ遅れたお一人さんは、きっともう抜けられませんよ。そんな人には、粕取りの旨さは本物だと思います。味覚が柔軟な方、挑戦心旺盛な方、並の酒では飽き足らないと言われる方、変わり者な方、日本の蒸留酒の極北ですよ。騙され半分にて宜しくお試し下さい。
600円
園乃蝶そののちょう 大坪酒造・福岡 (ピート香?強力な個性・円やかさとほのかな甘み) 常陸山ひたちやま 杜の蔵・福岡 (兜かぶと釜蒸留・力強く濃厚な、古き良き美風を今に伝える) 大亀おーがめ 光酒造・福岡 (無濾過・香りも味も優しい・奥深い大人粕取り) 國寶こくほう 西吉田酒造・福岡 ( 野暮ったさ全開の、トロかわいい奴 ) 玉出泉たまでいずみ 大賀酒造・福岡 (濃いぬめり感ながら穏やかで流麗な風味 ) ヤマフル 鳴滝酒造・佐賀 (ぬめりある甘さが膨ふくらむ、軽いなめし臭・正調のスタンダードか?) 本部もとべ 光武酒造場・佐賀 (390年もの伝統を誇る蔵・濃厚で重い風味・でも“いいここち”もだしてる!) 恵美福 杵の川酒造・長崎 (“○ヤ正宗”の蔵の正調・レイホウ米・ついに入荷の長崎正調!) 六十餘洲よしゅう 今里酒造・長崎 (230年蔵の「純醸焼酎」ですよ〜・も一つ入荷の長崎正調!!) 富源ふげん 浜嶋酒造 ・大分 (年500本・無濾過激濁り・油分がプッカリ浮いてる・柔ら甘く、奥深い味わい) 日の本ひのもと 宝酒造・兵庫 (”松竹梅“の酒粕・軽快で豊かなハイカラ風情ふぜい) ヤマサンかほり 酒持田本店・島根 (無濾過・この籾殻もみがら臭がたまらんス! ) 七寶しちほう 米田酒造・島根 (粕取り聖地NO1、島根の代表銘柄!通の評価高し、旨濃い!) ヤシマ榮さかえ 白相酒造店・栃木 (3年熟成・古臭〜い味・原材料の表記すら無い!何年前のヤツ?) 天鷹てんたか 天鷹酒造・栃木 (那須の辛口名酒“天鷹”の酒粕です、さすがですネ、うまいですネ) 門外不出もんがいふしゅつ 西堀酒造・栃木 (栃木の人の為だけに醸す完全地焼酎が流出!) ○京まるきょう 渡邊佐平商店・栃木 (この銘柄名、若い人が読めませんよ。日光の伏流水にて造る自然派な味) 辰泉たついずみ 辰泉酒造・会津 (杉製の蒸篭さな取り式蒸留・特有の滑なめらかな芳味) 花春 花春酒造・会津 ( 5 年熟成・福島一の粕取り蔵・地酒ならではの和なごみ香) 三吉 小玉酒造・秋田 (“太平山”酒粕 + 米で飲み易い、地元の人気酒 ) 800円
香露こうろ 杜の蔵・福岡 (由緒あるこの銘柄もついに終売・力強い正調味) 剛ごうの者 大坪酒造・福岡 (木桶蒸留・5年熟成・穏やかな辛口) 常陸山ひたちやま35度 杜の蔵・福岡 (35度・兜かぶと釜蒸留・力強く濃厚・ク オッと入ります ) 銀嶺ぎんれい 喜多屋・福岡 (35度・平成13年終売、タンクに少々残ってるらしい・柔らかく華やかな姿) ヤマフル35度 鳴滝酒造・佐賀 (35度・隠れていた狂暴性が 零こぼれ落ちる) 武惚ぶこつ 小野酒造・大分 ( 長期熟成・えつ!正調に大吟醸粕を使っちゃったんですか? )
偏骨屋へんこつや 老松酒造・大分 (28 度・濃醇なトロミ感ながらキレ良い)
三隈みくま クンチョウ酒造 ・大分 (35度・無濾過・玄人向きの強甘味) きじ車 八鹿酒造・大分 (35度・20年熟成・華やかで 濃醇のうじゅんな麗酒) 七寶しちほう35度 米田酒造・島根 (35度・山陰粕取りの奥深さにぶっ飛ぶ・・ ) 天鷹・原酒 天鷹酒造・栃木 (43度・5年熟成・複雑な深みと練れたまろ味) 宮泉35度 宮泉酒造・会津 (35度・いぶし銀な日本酒蔵が、ひっそり造る名品) 武家焼酎 花春酒造・会津 (35度・5年熟成・独特な熟香味・グラッパ?) 1,000円
ヤマフル・原酒 鳴滝酒造・佐賀 (41度・無濾過・もはや何も言うこと無しです) 幻古酎げんこちゅう 首藤酒造・愛媛 (35度・20年熟成のトロやかさ) 1,200円
希まれ 大坪酒造・福岡 (30年熟成!・他にはない至福の味わい) (ちなみに粕取り三大聖地とは、北九州、島根、会津、かと思われます。稲作と日本酒造りが盛んで、蒸留技術などが伝播定着しやすい地域性を持ち、焼酎類の需要が高いなどの各種要因があるのでしょう。特に島根県は超突出しており、県内に22もある焼酎を造っている蔵の内、18蔵が正調の粕取り焼酎を造っています。しかもほとんどの蔵が、その一銘柄のみという極端さ。そのうえ県外出荷がほとんど無い様です(手には入らないっ・・)。という訳で、この地は粕取り界のミステリアス・ゾーンとなっています。何故?)
・フランスのマール、イタリアのグラッパ、 ポルトガルのバガッソ、スペイン・のオルーホ、ドイツの トレスターブラント)、ユーゴスラビアのローザ、ギリシャのチプロ(tsipouro) 南アフリカのドップ、など世界中で粕取り蒸留酒が造られています。 マールはほとんど、グラッパはたまに樽熟成される様です。マールの仲間で、余剰ワインから作るフィーヌという物もあります。 (こちらへ)
≪ 吟醸ぎんじょう系 粕取り≫ (モダンかつレトロなこの吟麗な味わいは、日本酒好きにもお勧めです。)
・正調 とはまったく逆に、各地で様々な手法が確立しつつある吟醸系粕取りは、酒粕焼酎界(?)のトレンド(!)とも言えます。酒粕に加水し再発酵させて蒸留する‘もろみ取り’を基本に、蔵ごとに工夫を凝らして美しい酒を造ってくれています。その、今風で飛び抜けた透明感は“知らず損”と語られ、他に無い、繊細かつ優美な立ち姿はもう一つの極みとも言えます。今後、人知れず密ひそやかに発展して行くこのジャンルの多様な味わいを、ぜひお試しください。
600 円
辛蒸からもし 田苑酒造・鹿児島 (古文書による元禄期古式製法復元・香り高く、やさしい) 喜多吟蔵きたぎんぐら 喜多屋・福岡 (山田錦吟醸粕の萌美な香り) 大宰府だざいふ 大賀酒造・福岡 (甘みの奥に辛みが収まる、豊かな雄雄しい芳香) 吟香露ぎんこうろ 杜の蔵・福岡 (20度・吟醸粕取りの先駆・まずはこれから) 逢地おおち 小松酒造・佐賀 (21度・華やかに匂い立つ・柔らかな口当たり) 天吹あまぶき 天吹酒造・佐賀 (花酵母!・粕香とフルーティな吟醸香の調和) 吟ぎんの涙 梅ヶ枝酒造・長崎 (有形文化財指定の江戸中期からの名門蔵・ 山田錦米の大吟醸粕!) 鹿かの子 八鹿酒造・大分 (清酒粕をポット・スティル蒸留・独特の軽やかさ) 石鎚いしづち 石鎚酒造・愛媛 (“石鎚”純米吟醸粕取りですよ〜・豊香柔味な美酒 )
大師たいし 兜Q囃子・愛媛 (10〜30年熟成酒ブレンド・トロッと香り立つ、伊予の華です)
やたがらす 西内酒造場・奈良 (華やかな香りとキレの良さ・綺麗な味わい) 山鶴やまづる 中本酒造店・奈良 (真空蒸留乾燥機ってなんですか?無垢な果実香は湯割りで) つんぶり 北雪ほくせつ酒造・佐渡島 ( ロバート・デ・ニーロのせいで、しばらく品薄状態・ただでさえ少ないのに〜 ) 秘酎ひちゅう 栄川酒造・会津 ( 北の吟醸粕取りと言えば、まずはコレ・おっとりした香り ) 栄冠・菊勇 (株)菊勇・山形 (“菊勇”吟醸粕・香り高くすっきりとフルーティ )
800円
○ヤ正宗まるやまさむね 杵の川酒造 ・長崎 〈この銘柄名も読めませんよ。旨口蔵が醸す山田錦米大吟醸の酒粕) 七田しちだ 天山酒造・佐賀 ("天山“大吟醸粕・別格の味わい・吟醸系のカリスマ?) 澄すみ 宮坂醸造・長野 (あの銘酒“真澄”の酒粕!なら飲みたい?) 天使のはしご 舞姫酒造・長野 (30度・初溜取り*・ソフトで円やかな香味) 三十六人衆 菊勇酒造・山形 (菊勇の35%精米“三十六人衆”大吟醸粕・可憐な色気の吟醸果香) 宜有千萬よろしくせんまんあるべし粕取り 黄麹 八海醸造・新潟 ( 40度・3年熟成・“八海山”本醸造粕取りの原酒!) *初溜しょりゅう取りとは、蒸留初めの濃い原酒の事です・全体の1〜 3 %くらい。マニア向き
1,000円
昔心しゃくしん 麗人酒造・長野 (29年古酒!・不思議な香り・正調?) 蒸留王 麻原酒造・埼玉 (40度・“琵琶のさゝ浪”純米粕の初溜取り*) 日高見ひたかみ 平考酒造・宮城 (38度・辛口名酒“日高見”純米吟醸粕原酒・強烈な吟醸香) *初溜しょりゅう取りとは、蒸留初めの濃い原酒の事です・全体の1〜 3 %くらい。マニア向き